この世界レベルの才能あるメンバーが協力し、そのゲームエンジンを使って「嵐の予感」を、そしてModern Warfare IIの残りの部分を作成しました。本作の発表時にも触れたように、チームはModern Warfare IIとWarzone™の次のバージョンから、シリーズで統合されたCall of Dutyのエンジンを使用しており、Modern Warfare(2019)のエンジンをベースに、各スタジオの最高の技術でCall of Duty史上最も先進的なエンジンを生み出しています。
「嵐の予感」では、史上「最新鋭のCall of Duty」が登場します。その言葉の背景にある文脈を理解するには、よく見て、耳を傾け、シリーズの進化を実感してください。
例えばCall of Duty®: Ghostsも、Farrelly、Harris、Hagarなど多くの開発者に制作の思い出がある多世代のゲームです。10年近く前のGhostsでは海をベースにしたキャンペーンミッション「Into the Deep」がありました。
2013年当時の技術では、リアルな水の物理現象やグラフィック、そしてもちろん、あの悪名高い魚のAIを作成することは無理でしたが、それでもゲームの他の部分をCall of Duty標準の60 FPSで動作させるための技術的リソースとメモリスペースはありました。
「素晴らしい体験でしたが、本物の水のようには感じられませんでした」とFarrellyは言います。「ですから、さまざまなモードで展開可能なこの新しいゲームプレイ体験を作ることが、チームが設定した目標のようなものでした。」
Infinity Wardは、今年はリアルに水の表現に力を入れました。彼らは最新のエンジンの助けを借り、複数のプラットフォームにおいて、ゴムボートで疾走している時に本物のように見える水の表現に成功しました。
「照明で一番役に立ったのは、新しい影のシステムでした」と、シニア・ライティングアーティストのKrzystof Wójckが説明します。「このプロジェクトでは、エンジンのおかげでPCSS[Percentage-Closer Soft Shadows]と呼ばれる、高性能PCだけでなく次世代ハードウェアでも滑らかな影を実現できるものを導入できました。また、ボリュームレンダリングシステムに多くの改良を加えてボリュームフォグを解決し、環境光などのレンダリングを改善しています」
「ボリュームパーティクルもあります」とHagarが付け加えました。「これまでの多くのエフェクトのような平面的なスプライトだけでなく、実際のボリュームパーティクルを混ぜて表現しています。それが船の大きなしぶきを作るために重要なのです」
この新しいエンジンは、より優れたサウンドキャプチャーも可能にします。Roweが言うように、ハリウッドで映画のミキシングをするように、オーディオチームがミッションや他のゲームの要素にアプローチできるようになりました。
「ミッションは多くの水の音で構成されていますが、水の音は非常に広帯域であり騒々しいため、通常はミキシングの問題が発生します」とRoweは言います。「重要なコマンドや瞬間の周波数マスキングを避けるため、リアルタイムミキシングやナチュラルリミッターのようなエンジン機能を使ってミキシングをコントロールし、プレイヤーを目の前の重要なタスクに集中させることができます。これによって物語が進められ、プレイヤーをミッションに没頭させてくれます」
しかしもちろん、このエンジンが今までで最も素晴らしいものであることを、皆さんに体感してもらわないといけません。
「私たちは、あらゆるゲームに対してクオリティを追求します。よりリアルで完璧なものに向けて努力するのです」とWójckは言います。「“ああ、いつもと変わらないCall of Dutyだな”と言われることもありますが、それは違います。AI、環境、スキャン、よりリアルな照明の作成といったものについて、人々が気づいていない仕事がたくさんあるのです」
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